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海外で外資系現地採用として働くメリット・デメリット

日本人が海外で働く選択肢の一つとして「外資系企業の現地採用として働く」というものがあります。

実力次第の部分が大きいですが、外資系企業では現地採用といえども日本以上の高い年収を得ている人もいます。

この記事では日本にいるとわかりにくい「海外で外資系企業の現地採用として働く」場合のメリットとデメリットについてまとめています。

この記事の目次

外資系企業での現地採用とは

外資系で働く日本人のイメージ

「外資系」という言葉を聞くとどのような企業が思い浮かびますか?

企業規模でいけばGoogleやAmazon、Appleなどが思い浮かぶかもしれませんね。また知名度でいけばIBMやPhilips、P&GにUnileverなどが浮かぶかもしれません。

日系企業が積極的に海外進出をしているように、世界中の企業も同じく海外へ進出を進めています。

最近では上記で挙げたアメリカや欧州系の有名企業以外にも、中国や韓国、インド系企業なども世界中に進出するようになりました。

外資系企業でも、日系企業と同じように「本社」から送り込まれる社員もいれば「現地採用(現地子会社付けの社員)」の社員もいます。

 

海外に展開する企業はその国(資本元と進出先)の社員しか雇わないイメージがあるかもしれません。

例えば、中国からマレーシアに進出した企業は「本社からの中国人」と「現地のマレーシア人」しか採用しない、というイメージです。

ところが、海外に進出している外資系企業でも「その他」の外国人を雇う場合があります。もちろんその中には日本人が含まれることも。

私の知り合いでも欧州や米国系企業の現地採用として働いている日本人がいます。また最近では韓国系や中国系の企業で働いている日本人も増えてきました。

 

外資系企業の現地採用として働くメリット

外資系現地採用のメリット

外資系企業と聞くと「年収が高い」というイメージがありますが、実際のところはどうでしょうか?外資系企業の現地採用として働くメリットをまとめてみます。

[box03 title=”外資系現地採用のメリット”]
  • 高い年収をもらえるチャンス
  • 日系企業にありがちな「仕事以外のストレス」がない
  • キャリアの選択肢が広がる
[/box03]

 

高い年収をもらえるチャンス

日系企業よりも外資系企業の方が総じて報酬が高い傾向にあります。これは現地採用でも割りません…むしろ現地採用だとより一層顕著にこの差が出てきます。

日系企業の場合、「本社採用の駐在員」と「子会社採用の現地採用」ではかなりの埋められない格差があります。特に新興国で日系現地採用として働いた場合、駐在員並みの給与をもらうことは不可能です。

一方、外資系の現地採用ではその限りではありません。外資系企業の特徴は「実力主義」です。外資系では実力さえあれば若かろうが現地採用だろうが高い報酬を払う企業が少なくありません。

私の知り合いでも、東南アジアで現地採用として働きながら、日本以上の給与をもらっている人たちがいます。しかもシンガポールではありません。インドネシアやマレーシアの話です。

通常インドネシアやマレーシアの場合、日系企業の現地採用だと月に20~35万円程度のレンジに収まるのが普通です。一方私の知人は米国系の企業保険会社で働きながら年収1000万円以上、ばらつきはありますが月に80万円程度の報酬を得ています。

新興国で1000万円以上稼いでいるのですから、貯金がものすごい勢いで増えているそうです(そりゃそうだ)。

もちろん実力がなければこのような報酬はもらえませんが、実力次第で高額年収を狙えるのは外資系企業ならではの魅力です。

蛇足ですが最近では欧米系企業以上に高い年収を払う中国系企業も目立つようになってきました。今後この傾向は顕著になると言われています。

 

日系企業にありがちな「仕事以外のストレス」がない

外資系企業には報酬以外のメリットもあります。それは「仕事以外のストレス」がないことです。

これも日系企業と対比をするとわかりやすいでしょう。

日系企業の場合は海外と言えども「仕事以外の付き合い」が発生します。公式・非公式の飲み会はもちろん、海外ならではのバケーションや、新興国だと「ゴルフ」の付き合いも増えます。

また、日系の現地採用は往々にして駐在員に酷使されます。日本からの駐在員…というより日本の本社がそうなのだと思いますが、「現地採用は駐在員より格下」と思っている人がほとんどです。

そのため同じ日本人同士でも現地採用は何かと仕事でもプライベートでもくだらないことに時間を使われてしまうことが多いです。

 

一方外資系企業はよくも悪くも「ドライ」。仕事は仕事でプライベートは完全にプライベートです。同僚と言えども飲みに行くのは本当に友人になった場合のみです。

また外資系の場合は「業務と責任範囲」を明確に決めて尊重する文化があります。日系企業のように「雑用」や「私用」を部下だからといって現地採用に頼むことはまずありえません。

仕事はハードですがその分それ以外のストレスに悩まされることは少ないでしょう。

 

キャリアの選択肢が広がる

日系企業で働く場合、その後のキャリアは「日系企業」が中心となります。

一方、外資系で働いた場合は日系企業でも外資系企業でも両方のキャリアチャンスが広がります。外資系にいたから日系企業への転職チャンスが減る、というのは聞いたことがありません。

むしろ厳しい実力社会で生きてきた外資畑の人間を欲しがっている日系企業は多いです。

よくあるパターンは外資系から日系ベンチャー企業(企業規模はすでに大企業)の幹部や事業責任者レベルとして迎え入れられるパターンです。

外資もベンチャーも同じ実力主義ですので、あまり不思議ではないかもしれませんね。

 

外資系企業の現地採用として働くデメリット

外資系現地採用のデメリット

メリットが大きい外資系企業の現地採用ですが、もちろんデメリットもあります。

[box03 title=”外資系現地採用のデメリット”]
  • 解雇や年収ダウンのリスクが高い
  • 門戸がとにかく狭い
[/box03]

 

解雇や年収ダウンのリスクが高い

年収が上がりやすい分、解雇や年収ダウンのリスクが高いです。

期待通りの成果が出せない場合、外資系の場合は容赦なく年収を下げてきます。

月に1~2万円、などのレベルではなく冗談抜きで10%など下げてくる場合もあります。これは実力主義である限りは仕方がありません。最悪の場合は「解雇」されるリスクもあります。

解雇については「成果が出なかった場合」に加えて「業績不振によるリストラ」のパターンもあります。日系企業よりも人件費を「コスト」として考える企業が多く、利益の帳尻を「人件費を削って調整」することがよくあります。

 

ただ「解雇リスク」は日本以外の国では常に付きまとう問題です。日本ほど社員が会社に依存していません。

キャリアアップを目指すビジネスマンともなれば、常に職務経歴書の更新を怠らず、キャリアコンサルタントと定期的に連絡を取り合う人も多いです。

常に自分の市場価値を確認し、転職機会も探っておくことで解雇によるリスクをカバーしています。

 

門戸がとにかく狭い

日本人が外資系企業の海外子会社で働くのは非常に難易度が高い選択肢となります。

大前提として外資系企業が日本人を海外で雇うパターンは2つしかありません。

[box05 title=”外資が海外で日本人を雇うパターン”]
  1. 日本人顧客担当
  2. 国籍を超えたプロフェッショナル
[/box05]

 

日本人顧客担当は比較的飛び込みやすい

このパターンはまだチャンスを掴みやすいかもしれません。

ただし、数ある外国人の中でも「日本人」専用部員を雇うわけですから、日系企業が多いエリアに限定されます。

日系企業も多いASEANの新興国では外資系でも日本人を採用するパターンがあります。特に製造業を顧客とするような精密機器メーカーなどで多い印象です。

また、ホテルなどのサービス業で日本人向けマネージャーを募集することもあります。

 

国籍を超えたプロフェッショナル

このパターンは本当に難易度が高くなります。

日本人としてではなく「国際的なプロフェッショナル」として採用されるため、大前提として高い英語力が求められます。

様々な人種の人と滞りなく仕事を進めるために、「不自由なく仕事を進められる」レベルの英語力(TOEICだと900以上)は必要となります。

また、英語を話せたとしても今度は求人自体の難易度があります。国際的プロフェショナル向けの求人では世界中の優秀な人間がライバルです。日本人同士で戦うよりもライバルは強いと思っておいた方が良いでしょう。

ただし、難易度が高い分年収も世界基準となります。普通に日系企業で働くよりもだいぶ高い年収を提示されることが多くあります。

 

外資系企業の現地採用社員になる方法

海外で外資系企業の現地採用社員になる働く方法は主に2つです。

[box05 title=”外資系企業の現地採用になる方法”]
  1. 日本法人から転籍を狙う
  2. 外資系×海外に強い転職エージェントを使う
[/box05]

 

日本法人から転籍を狙う

外資系企業の日本法人に勤めている場合は日本から海外子会社への転籍を狙えます。

特にアジアに力を入れている企業は積極的にアジア系人材をASEAN統括本部に転籍させています。統括本部はだいたいシンガポールにあります(税制上有利なので外資系企業が集まる)。

ただし黙っていれば海外に配属されるわけでもなく、他国の子会社やエリア統括に対するネットワークづくりが必要なこともあります。

大きな企業になれば社内政治が必要なのは日系も外資系もそこまで変わりません。

 

外資系×海外に強い転職エージェントを使う

外資系企業とのネットワークが強く、海外にも事業所がある転職エージェントに相談する方法もあります。

いきなり海外勤務を狙ってみるのもよいですし、まずは「外資系の日本法人」に転職するのも選択肢でしょう。

ただし、外資系企業とのネットワークがあり、且つ海外にも強い転職エージェントは限られています。

下記の転職エージェントは双方の条件を満たしていますので参考にしてみてください。

その他の海外転職向けエージェントについて知りたい方は下記記事もご参照ください。

海外に本当に強い転職エージェント10選【目的・年代別のおすすめ付き】

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