転職を予定していたがコロナの影響で実行できずにいる…という人は多いでしょう。
また、コロナをきっかけに価値観が変わり転職を検討し始めた、という人も少なくないはずです。
国により差はありますが、一部の国では求人数が増加し始めています。
日本でも有効性の高いワクチンを採用してり、ワクチン接種が進めば追随する可能性は多いにあるでしょう。
本記事では現在転職を考えている人に対し、「転職」を取り巻く現在の状況を簡単にお伝えします。
この記事の目次
一部のワクチン接種国では求人数が回復傾向
2020年序盤に始まったパンデミックにより、先の見えない状況が続いています。そのためAmazonなど「在宅による恩恵を受ける企業」を除き、多くの企業で投資の縮小が散見しました。
設備への投資だけではなく、人材への投資も縮小。結果として求人数も減ってしまい、転職に適したタイミング、とは言えない状況が続いてきました。
しかし、2021年も半ばに入り求人を取り巻く環境は変化の兆しを見せています。
特に欧米系ワクチン接種を積極的に進めている国々で顕著です。
ロンドンのロイターが伝えたところによれば、2021年6月の英国の求人数は過去24年間で最高となり、記録的な求人ブームが起きています。
【参考】英国で記録的求人ブーム
また、ブルームバーグが伝えたところによれば、米国でも2021年5月に過去最高の求人数を記録しました。
【参考】米求人件数、5月に過去最高を更新
米英ともにすでに多くの国民がワクチン接種を完了しています。
デルタ株の感染は脅威となっていますが、重症化率は低下しており「日常生活の獲得」に向けて動き出しています。
日本の求人もコロナ前の8割まで回復
ワクチン接種に関してはイギリスやアメリカを追いかける形となっている日本の求人状況はどうでしょうか?
2021年6月にパーソルキャリアが発表したレポートによれば、2021年5月の求人転職倍率は1.85倍でした。
前月比と比較すると伸びているわけではありません。ただ、コロナ前の2019月と比較すると84%まで求人数が回復しているとのことです。
また併せて転職希望者の数も増加の傾向にあるとのことです。
【参考】2021年5月の転職求人倍率は1.85倍、前月比マイナス0.03ポイント
人材が大きく動き出す?
イギリスやアメリカの状況、そして日本国内の動きを見ると、ここに来ていよいよ転職市場も大きく動き出す可能性があります。
実は求人件数は減っていますが、コロナ禍でも求職者は変わらず多くいました。というよりも、コロナの影響により転職を考え始めたという人が多くいます。
【参考】転職活動中の6割がコロナきっかけ
まだ渦中ではありますが、コロナにより私たちの働き方は大きく変わりました。
まず在宅勤務の必要性が増しました。仮にコロナが収束したとしても、在宅勤務は一つの働き方として残っていく可能性は高いでしょう。
また在宅で家族と過ごす時間が増したり、逆に遠方の家族と会えなくなった人もいます。このことは「家族」に対する私たちの価値観を変えるに十分な出来事だったでしょう。
また産業全体が壊滅的なダメージを受け、雇用維持自体が難しくなった会社がいくつもあります。
このような変化により「働き方」について考える人が増え、結果としてコロナ禍においても転職を希望する人は減ることはありませんでした。
今後求人数が増えることで、過去に例を見ないような人材流動の時代が来るかもしれません。
コロナ禍~アフターコロナで転職ねらい目の業界
コロナ禍、そしてアフターコロナでの転職を考える場合、企業側の変化も把握しておく必要があります。
コロナの影響は産業ごとに明暗を分けました。また、コロナで変化した消費者の価値観が今後も継続すると想定するならば、コロナ収束後もその傾向はしばらく続くと予想できます。
具体的には以下の産業が好調であり、人材投資にも積極的な傾向があります。
- EC
- 教育
- Webサービス(B2B、B2C)
- 健康食品メーカー
- 業界問わずIT技術者全般
オンラインでの購買習慣が強化されたことにより、全般的にオンラインでサービス提供する企業は採用にも積極的です。
また、教育産業もオンラインとの相性がよく、同様の傾向があります。
また健康に対する意識が高まったことにより健康食品関連もねらい目となります。
業界ではありませんが、「オンラインでの業務推進」の重要性が増したことにより企業内部のIT技術者(IT担当など)の強化も行われています。こちらは業界を問わず共通で見られる傾向です。
即戦力=実績が必要
産業を問わず、企業側では経験者採用の重要性も増しています。
経済状況が厳しい中、人材を育成している余力はありません。それは急速な経営状況の回復を求められるコロナ収束後も大きく変わらないでしょう。
人材採用を進めるが、余分な人材は削る、という「人材のスリム化」が進みます。
現職と同業界、同職種の中で転職する場合はあまり関係ありませんが、「キャリアチェンジ」を検討している場合は注意が必要です。
経験がない場合は「非即戦力」として門前払いされる可能性があるからです。
緩やかに「未経験採用」も出てくるので機を待つのも手でしょう。
また、転職を急ぐ場合は副業などでも構わないのでとりあえず語れる実績を作るのも手です。本業でなくとも手掛けたプロジェクトは実績として語っても問題ありません。
重要なのは何をしてきたかをしっかりと語れることです。
別記事で副業についてまとめているので、そちらもご覧ください。
転職の準備は早めに
直近での転職を考えている場合はもちろん、そうでない場合も情報収集含めた事前準備は早めに進めておいた方が良いでしょう。
情報収集については転職エージェントに相談するのが費用もかからず効率的です。
当サイトでもおすすめの転職エージェントをまとめているので参考にしてみてください。