海外経験、特に駐在経験は転職において非常に有利。通常かなり好待遇での転職が期待できます。
仲の良いお友達駐在員の集まりでは転職に関する情報交換が行われることも多々(もちろんみんな会社の同僚とは話しません)。
この記事では駐在員「から」の転職事情についてまとめています。
[box03 title=”本記事でわかること”]- 駐在員の転職市場価値は高い?
- 駐在経験が他社で求められる背景
- キャリアアップの選択肢
この記事の目次
駐在員としての海外経験は転職時に有利
駐在後に帰国した人材の転職率がものすごく高いのはご存知でしょうか?
海外帰任者の4人に1人が2年以内に退職・転職をするという調査結果もあります。
実際に海外赴任を経て本帰国した人の動向を追っていくと、実に多くの方が帰国後わりとすぐに転職しています。
なぜでしょうか?
それは海外経験者、特に駐在経験者の『転職市場価値』が高いからです。
一般的に転職市場では35歳を超えたあたりから転職しにくくなります。
しかし駐在経験者に関しては30代後半や40代でも市場価値が下がりません。
むしろ管理職として油の乗っている40歳前後が最も高く売れるタイミングです。
もちろん20代後半や30代前半であってもキャリアアップのチャンスが豊富にあります。
実際にどれくらいの需要があるのか?というのはビズリーチのようなヘッドハンティングサービスに登録すればわかります。
先日も駐在員の送別会に参加した際、ビズリーチ利用者が「40歳でも駐在員だとけっこう需要ありますよ、一度登録してみては?」と他の駐在員にすすめていました。
駐在経験が転職時に有利に働く理由
海外経験者、特に駐在経験者の市場価値が高まっていることには理由があります。
[box05 title=”駐在経験が求められる理由”]- グローバル人材の需要増加
- 若手人材の保守化
- 海外経験者(即戦力)の必要性
グローバル人材の需要増加
海外経験者ならいやというほど理解しているかと思いますが、経済のグローバル化はものすごい速度で進んでいます。自国だけではなく海外へ事業展開することが当たり前の世界になってきました。
一方で日本国内の市場は伸び悩んでいます。人口に支えられた内需があるとは言え、新たな市場を海外に求める企業は増え続けています。
外務省の調査によれば2017年時点で『海外進出している日系企業の総拠点数』は75,531拠点。過去最多を記録しています。
海外進出企業が増えているのですから、当然グローバルに対応できる人材の需要も伸び続けているというわけです。
人材の保守化
世界はグローバル化していますが、日本人の考え方は逆に向かっています。
2019年にパーソルは『APAC就業実態・成長意識調査(2019年)』で、日本を含むAPAC14か国に関する就労意識を比較しました。
結果、日本に関して下記のことが示唆されています。
- 日本人は『外国人と働く抵抗感』が14カ国中最も高いこと
- 日本人の約6割が『自国のみ』での就労を希望し、海外就労意欲が14カ国中最低であること
端的に書くとグローバルビジネスに対する意欲が14か国中で最低だということです。
最低は最低でも、多くの記事で「断トツ」とつけられたほど他国に大差をつけての最低でした。
つまりグローバル人材の需要は増加しているのに、日本人でグローバルを希望する人材は多くはないということです。
また、データはありませんが特に若い世代で保守化の傾向が進んでいると聞いています。そうなると今後益々海外志向の強い人材の価値が上がっていくでしょう。
海外経験者(即戦力)の必要性
先に書いた通り大手中小含め毎年多くの企業が海外進出しています。
が、同時に少なくない企業が「進出失敗」して「撤退」の憂き目にあっています。
失敗は成功のこやし。
失敗経験を通じて『海外で求められる人材要件は日本とは違う』ということに日本社会が気づき始めています。
海外では会計ルールや税務処理はもちろん、商習慣や人材マネジメントの仕方まで大きく異なりますよね。そのため日本だけで優秀でも駄目だ…と。
日本流だけではなく海外の流儀を知っている人間の必要性に企業が気づき始めたということです。
そのため、海外市場で一通り揉まれてきた『海外駐在員』というのは『即戦力』として非常に需要が高いのです。
また、海外経験で培われた『メンタルタフネス』も売りの一つ。
人材を海外に送り込むには企業もそれなりの投資をするので、すぐにギブアップして帰国されては大損失です。
その点、一度海外を経験している人物ならば安心して送り出せるのです。
キャリアアップのパターン
海外駐在経験者がキャリアアップできる転職パターンは主に2つです。
- 日系企業海外事業部のマネジメントレベル【日本/海外】
- 外資系日本支社のマネジメントレベル【日本】
日系企業海外事業部のマネジメントレベル【日本/海外】
日系企業を狙う場合は2つの選択肢があります。
1つめはふたたび海外駐在員として転職するパターン。
最も需要があり年収アップが狙いやすいパターンでもあります。
人材が不足しがちな中堅企業に移動し、責任者ポジションを狙うこともできます。
また大手でも新規事業や欠員で経験者を外部調達することがあります。
2つめは日本国内の海外事業部に転職するパターン。
日本を離れたくないが、海外経験を活かしたキャリアを積み上げたいという方におすすめです。
日本にいながら出張ベースで海外と関わっていくことになります。
外資系日本支社のマネジメントレベル【日本】
海外経験を武器に外資系企業の日本支社に転職することもできます。
日系企業(国内勤務)に転職する場合よりも年収アップを狙いやすく、転職後も海外で働いていた時のように裁量権を持った仕事をすることができます。
ただし、実力主義なので成果を出し続けなければならないことは添えておきます。
自分を高く売りたいならハイキャリア系の転職サービスがおすすめ
駐在後に転職するタイミングは人生で数えるほどもありません。どうせなら機会を最大限に活用して年収アップしたいですよね。
魅力的なポジションへのコネクションが直接あるならば、それが一番です。
そうでない場合は「ハイキャリア系の転職エージェント」をおすすめします。
あなたの市場価値を客観的に評価してくれますし、給与交渉も代行してもらえます。
ヘッドハンターが閲覧しているサービスもあるので、登録しておくだけでどのような需要があるのかを確認することもできます(これが結構な利点です)。
海外人材×ハイキャリアに強い転職サービスをまとめていますので、別途ご参照ください。