英語は話せないけど海外に出て働いてみたい!という方も多いでしょう。
結論から書くと、英語が話せなくても日本人が海外で働ける仕事や方法はあります。ただ、エリアや職種などいくつかの留意点もあります。
英語を話せるようになるまで待つか、今すぐ飛び出るか?
迷われている方の参考としてまとめてみます。
この記事の目次
英語が話せなくても海外で働ける仕事・求人は?
「英語不問」の仕事・求人にはいくつかのパターンがあります。大きく分けると下記3つに分かれます。
- 完全に日本人が相手の仕事を狙う
- 語学を超える専門スキルがある
- 英語力があまり役立たない国で働く
①完全に日本人が相手の仕事を狙う
海外へ進出した日系企業向けの法人営業や、日本人駐在員や家族など在留邦人向けの個人サービスに関わる仕事のことです。
顧客が日本人のため商売上は日本語が中心。さらに事務所には日本語を使える現地スタッフがいることもあります。
大手日系企業が固まる大都市圏だけではなく、たとえば工業団地(工場などが固まる地区)など特種なエリア勤務のこともあります。
代表的な仕事をリストアップすると、
- 日系飲食店向けセールス(食材やシステムなど)
- 法人向けのシステム営業(会計システムからIT関係まで)
- 日本語講師(ただし日本語教育スキルが必要)
- 美容師(個人対個人の仕事なので対日本人の場合外国語不問)
- コールセンター(対象が日本なので日本語のみ)
などがあります。もちろん、上記以外にも探せばあるでしょう。
②語学を超える専門スキルがある
コミュニケーションに依存しない専門スキルがある場合、言葉に依存しないで働ける求人があります。
例えば下記のような仕事です。
- Webやアプリの制作会社
- 先端技術指導員
- 農業指導員
- 設計管理
指導員として就労する場合は通訳が付いて言葉をカバーしてくれることもあります。ただし、指導員というくらいですので「ベテラン」レベルの専門知識と経験が必要です。
いずれの場合もマネジメントレベルになると英語か現地語能力が求められます。
③そもそも英語力が役立たない国で働く
これは「仕事内容」というよりは「エリア」の話です。世界には「そもそも英語が苦手な国」というのがいくつもあります。
代表的なのは日本ですが、日本以外だと「インドネシア」や「タイ」、「ベトナム」など東南アジア圏、他には南米全域があります。
これらの国だと「英語が話せたとしてもビジネスができない」ことが多いです。ただし、英語以外に現地語の習得を求められる場合があるのでご注意ください。
ちなみに世の中には「英語は話せないけどその国の言葉は話せる」という日本人は意外に多いです。しかも、往々にして習得レベルが高いため(日常生活で使うので)常に通訳や秘書、営業サポートなどの需要があります。
英語不問求人でまずは海外に飛び出し、現地で必死に現地語をマスターする、という選択肢もありでしょう。
英語が話せなくても働ける国は?
次に仕事ではなく国という単位で考えてみます。
ポイントは下記2点です。
- 英語ネイティブの国は避ける
- 親日国や新興国を選ぶ
①英語ネイティブの国は避ける
英語を現在話すことができず、今後も習得する意思がないならば英語ネイティブ圏は避けた方が無難です。
英語ネイティブ圏以外であれば、英語が話せなかったり拙かったりしても「お互い様」なムードがあります(英語が得意な国民性の場合そうでもないこともある)。
一方、英語ネイティブ圏だと英語が話せない外国人に対しては「君、何しに来たの?」という空気があります。旅行者ならまだしも、仕事で訪れている人に対しては「流暢に話せて当然でしょ、まずはそこから。」というのが暗黙の了解なのです。
②親日国や新興国が望ましい
親日国や新興国であれば「絶対的に英語が話せなくても大丈夫」ということではありません。ただ、親日国や新興国の場合は言葉が「苦手」でも比較的受け入れられやすいでしょう。
まず、親日国について。
親日国だからと言って日本語が通じるわけではありません。しかし片言でも相手が日本語を知っているとこちらの気持ちが安らぎます。
また、たとえ自分の言葉が不自由でも暖かく見守ってくれたり、現地語を教えてくれることもあります。日本の話題を皮切りに仲良くなり、そこから現地語を覚えていくパターンもあるでしょう。
次に新興国について。
誤解を恐れずに言い切りますが、新興国では「流暢な英語」ではなく「伝わる英語」が重宝されます。
現地民は英語ネイティブでは無いので独自の雰囲気で英語を話してきます。冗談抜きに、こちらの英語が流暢すぎると「逆に伝わらない」なんてケースも。ゆっくりと単語の羅列の方が伝わることもあります。
そのような空気感の方が「言葉に対する苦手意識」が吹き飛ぶでしょう。
英語が話せないまま海外へ出るリスクはある?
英語を使わない仕事を求めて「まずは海外へ出てみる」という選択もアリだと思います。実際、現地で働くことで得られることはたくさんあります。また、日本語で働くうちに英語や現地語を学んでいくこともあるでしょう。
ただ、「英語を話せないまま海外へ出るリスク」もあるので一応書いておきます。
- 行くときも行ってからも仕事の選択肢は狭まる
- 日常生活でストレスが溜まる可能性は大
①行く時も行ってからも仕事の選択肢は狭まる
「職種の選択」、「英語圏対非英語圏」、「親日国に新興国」、など書きましたが、どこに行くにしろ英語を使いこなせた方がキャリアの選択肢は広まります。
「英語圏でも働けるようになる」ということだけではなく、たとえ「非英語圏の新興国」や「英語が苦手な国」に行くにしろ、英語は使えた方がキャリアの幅は広がります。
②日常生活でストレスが溜まる可能性は大
たとえ仕事で日本語しか使わなかったとしても、日常生活まですべて日本語で貫き通すことはできません。英語圏では英語が飛び交いますし、非英語圏では現地語が飛び交います。
言葉がわからずとも身振り手振りで生活していくことは不可能ではありませんが、言葉を使えずに生活するのは非常にストレスが溜まります。
この点はある程度の覚悟が必要だと思います。
言葉がすべてではないが、話せた方がチャンスは広がる
言葉は仕事を遂行するためのツールです。英語が話せる人が必ずしも仕事ができるわけではありません。英語は流暢だけど全然仕事ができない人、というのも実際にいます。
ただ、英語が話せると仕事とプライベート双方でチャンスが広がります。
その国だけではなく、様々な国の人とも話すことができます。また、英語で情報を収集することもできます。それこそが海外で働く醍醐味とも言えます。
せっかく海外へ出るのであれば日本語圏内だけで生きていくのはもったいないかもしれません。
ただ、人にはペースというものがあるので、まずは海外に出てみて現地で言葉を習得していくのもアリだと思います。
どのパターンにしろまずは求人探しから始まります。具体的な求人を探している方は下記の記事も参考にしてみてください。