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あなたはやってける?海外現地採用に向く人5つの特徴

時代の変化に伴い海外で働く日本人、特に駐在員ではなく現地採用として働く人が特に増えています。一方で「全員が全員現地採用として飛び出して成功できるか?」と聞かれるとそういうわけでもありません。

ネットで現地採用について調べると、ポジティブな意見もネガティブな意見も出てきますね。

実際に現地採用で働いている人を見ると、暗い顔をして働いている人もいれば、昨今の日本では考えられないほど生き生きとして働いている人もいます。

自分はどっちになるのだろう?と不安になる人もいるでしょう。

この記事では、海外転職で特に現地採用に向く人とはどういう人か?をまとめていきます。

海外転職で現地採用に向く人ってどんなタイプ?

実際に海外で生活していて思うのですが、現地採用の「成功」と「失敗」には、仕事内容(職務内容や待遇)と同じくらい個人の性格が起因しているように感じます。

同じ境遇にあっても、人によっては「素晴らしい環境!日本を飛び出してよかった!」と思う人もいるし、「海外になんて来なければよかった…」と後悔する人もいるでしょう。

乱暴な言い方をすれば、現地採用として海外で働くにも「向き不向き」があります。

下記のような素養がある人は海外で働くことに向いていると言えるでしょう。

[box05 title=”こんな人は現地採用でもやっていける”]
  • 自分で計画を立てられる人
  • 柔軟性を持ち変化を楽しめる人
  • 他人と自分を比べない人
  • 独立志向の強い人(起業・独立)
  • 人間関係で束縛が無い人
[/box05]

自分で計画を立てられる人

計画

終身雇用神話が崩壊しかけている日本でも、キャリアの自己形成は常識になりつつあります。しかし、海外では日本のそれとは比較にならないほど自主性が求められます。

少し脱線しますが、海外ではキャリアのスタートからして日本とは大きく異なります。

日本の場合は就職シーズンになると企業側が一斉に「新卒説明会」などを開催。新卒側も企業側の動きに合わせるように就職していきます。一方、海外では卒業前に生徒が自主的に企業へ問い合わせ、求人を個別に探していきます。

また、スキル開発についても日本の場合は企業側が研修制度などを設けている場合が多いです。「入社後半年間は研修」なんて話もあるくらいですから。一方、海外では新卒でも「即戦力」として見られます。ポテンシャルは評価対象にならず「何ができるか」を見られ、相応の役割を与えられます。

キャリアアップにおいては、日本の場合は内部育成で昇進を期待する場合がまだまだ主流です。一方、海外では内部昇進より外部に昇進機会を求め、1年や2年でどんどん転職していくのがスタンダートです。

長くなったので表にしてみました。

日本 海外
新卒採用 企新卒説明会など、企業が積極的に応募 個人で企業に求人照会して売り込む
スキル育成 企業が社内研修などで育成 入社した瞬間から即戦力扱い
給与アップ 社内昇進で長期的な上昇を狙う 転職を重ねて上位のポジションを狙う

このように海外では根本的にキャリアに対するコンセプトが異なります。

日系、外資系、現地系問わず現地採用で働く場合は現地企業に雇用されることになるので「キャリアの自己形成」が重要になってきます。

海外就労が短期間の場合は「その期間で何を習得したいのか」を明確にすべきでしょう。また、長期の場合はそこに「いかに待遇を高めていくか」という視点が必要になります。その際「自分の給与は自分で上げていく」くらいの気持ちが無ければ給与を上げていくことは難しくなるでしょう。

自分自身が一人の「個人株式会社」くらいの気持ちで、主体性を持って計画を立てていける人が海外にはマッチします。

 

柔軟性を持ち変化を楽しめる人

変化を楽しむ

海外就職や海外勤務、転職問わず、うまくいっていない人に共通の口癖があります。それは「日本ではこうだった」という言葉。

「日本ではこうだった」を繰り返すうちに「日本は良かった」となり郷愁の念に駆られます。そうなると海外での生活は地獄のように感じてしまうでしょう。

海外で働き生活するということは、海外旅行でちょっとその国へ訪れるのとは全然違います。日本とは異なる「人々」、「言葉」、「習慣」、「文化」、「宗教」。それらのすべてが「日常」になります。

職場でも「仕事の進め方」から「人間関係の在り方」まですべてが変化します。誰しもが最初に戸惑うことになるでしょう。

この時「柔軟に自分を環境に合わせられるか?」がとても重要になってきます。

特に「日本である程度経験を積んだ人」が海外へ来ると、「日本での成功体験」に固執してしまう傾向があります。

しかし、一歩日本から飛び出せば「異国」です。異国ではまず「郷に入りては郷に従え」が重要になります。

もちろん日本人であるが故の利点もたくさんあるので、日本人らしさを完璧に捨ててしまう必要はありません。また、すべての物事が「良し悪し」で切り分けられるものでもありません。

特に、新興国で働いていると「得策ではないとわかっていても環境上選択しなければならないこと」もたくさんあります。

でもそれを飲み込めないと海外では働けません。人様の国にいるのですから。

このような変化を「辛い」と感じるのではなく「違いを楽しむ」くらいのスタンスで合わせていける人の方が海外では生き残れます。

蛇足ですが、海外で働いている立場から申し上げると、日本という国の方が他国と比べて「不思議」なことがたくさんあったりします。日本に対する客観的な視点を持てるのも海外で働くメリットの1つだと思います。

 

他人と自分を比べない人

比較

現地採用に関してネガティブな情報を見ると、だいたいにして「待遇」にフォーカスしています。実際、現時点では「現地採用」と「駐在員」の待遇にはかなりの差があります。また「駐在員が上司」で「現地採用が部下」という構図も変わりません。

当然日本人同士を見比べると現地採用の方が「所得が低く、安定性もない」という判断になるでしょう。

これは現時点では変えられない事実です(長期的には変わっていく可能性もあります)。

ただ、「会社の命令で来ている駐在員」と「自らの意思で来た現地採用」を1つの「待遇」という視点だけで比べるのはあまり意味のあることでありません。現地採用として海外へ出てきたからには自分なりの目的や目標があって来ているはずです。

「自分は自分、他人は他人」と割り切って生きていける人の方が充実している傾向にあります。

 

独立志向の強い人(起業・独立)

起業・独立

誤解を恐れず断言しますが、海外には日本には無いチャンスが広がっています。特に発展著しい新興国の場合は「日本にあるけど現地に無いサービス」がたくさんあるので、単純にそこを埋めるだけでもビジネスになる可能性があります。

また、海外では起業や独立の選択肢が日本よりも普通だったりします。アメリカのような先進国でも東南アジアの新興国群でも変わりません。

起業や独立を問わず、独立志向の強い人こそ海外に向いているでしょう。

実際、独立目的で来ている人もたくさんいますし、途中で目的が「独立」に変化して動き出す人もいます。また、企業で働きながら副業を展開している人も少なくありません(善し悪しはともかくかなり多い印象です)。

独立精神旺盛な人にとって、海外はある種日本よりも働きやすい環境と言えます。

 

人間関係で束縛が無い人

人間関係

「人間関係を気にしない人が良い」という意味ではありません。「日本で自分を取り巻く人間関係に束縛が無いこと」が意外に重要という意味です。

一度海外へ出てしまえばそう簡単には戻れるものではありません。「じゃあ来月にでも仕事を辞めて日本へ戻ります」というわけにはいかなかったりします。また、一時的に戻るにしてもどうしても物理的な距離は前に立ちはだかります。

そのような中で日本の人間関係で問題が発生すると、大きな問題になります。

両親や家族、恋人をイメージしてもらえばわかりやすいと思います。

例えば実際に下記のような問題が起こることがあります。

  • 両親の介護問題が出て海外キャリアを頓挫
  • 残してきた家族が寂しさに耐えられず離婚問題
  • 恋人と結婚問題が浮上し、揉めて破断

仕事も大事ですが人生そのものでもある人間関係も確かに大事です。せっかく海外に出ていたのだから仕事を取ってプライベートを捨てる、というわけにもいきません。

だからこそ海外で働く前に日本での人間関係はきちんと整理をしておいた方が良いです。清算するということではなく、向き合って対策を立てておくことを意味しています。この辺りをなぁなぁにせず、考えておける人、というのも意外に重要な資質だったりします。

 

まとめ

ここにあるすべての要素に合致している必要はありませんし、合致していなくとも海外転職に成功している人はいます。

ただ、ある一定の傾向があるのも事実です。

この記事が、現地採用としてやっていけるかどうか?海外に転職すべきか?を判断する参考となれば嬉しい限りです。

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